【タタール語ニュース】東京外国語大学でタタール語の授業が始まる

Япония университетында татар теле укытыла башлады

 



2020105日付 Азатлык радиосы

 

Курс япон телендә алып барыла, аңа егермеләп студент язылган.

授業は日本語で行われ、20人ほどが履修登録した。

 

Токионың чит телләр университетында татар теле курсы укытыла башлады. Моның турында Азатлыкка курсны укыта торган аспирант Юто Хишияма сөйләде.

東京外国語大学でタタール語の授業が始まった。これについて、授業を担当する菱山さんが話した。

 

Курс "Topics in World Languages: Tatar" (Дөнья телләренә кереш: татар теле) дип атала. Ул япон телендә алып барыла, курска якынча 20 студент язылган. "Аларның күбесе урыс телен яки башка төрки телләрен өйрәнүчеләр. Курсның максаты – студентларны татар теле һәм татар дөньясы белән таныштыру", диде Хишияма.

授業名は「タタール語の世界を知る」。授業は日本語で行われ、20人ほどが履修登録した。「彼らの多くはロシア語か他のチュルク諸語を学ぶ学生です。授業の目的は、学生にタタール語とタタール世界を紹介することです」と菱山さんは話した。

 

Коронавирус пандемиясе сәбәпле курс хәзерге вакытта онлайн алып барыла. Аның алга таба да дәвам итүе әлегә билгеле түгел. "Популяр булып китсә, яки Татарстаннан ярдәм булса, дәвамлы булыр дип өметләнәм", ди курс лекторы.

新型コロナ流行により、授業はオンラインで行われている。今後も授業が続くかどうかは明らかではないが、「人気が出れば、またはタタールスタンから支援があれば、続くかもしれません」と講師は言う。

 

Юто Хишияма сүзләренчә, татар теле курсы аның фәнни җитәкчесе Синдзиро Кадзама тырышлыгы белән ачылды. Университетта төрле телләр укытыла, җитәкчелек моңа ачык карый. Уку йортында мари теле курсы да бар, ди Хишияма.

菱山さんによると、タタール語の授業は彼の指導教官である風間教授の尽力により開講された。東京外国語大学では様々な言語が教えられており、その中には(タタール語の近隣言語でさらに規模の小さい)マリ語も含まれているという。

 

Хәзерге вакытта Юто Хишияма татар телен белгән башка япон яше Мидзуки Сакурама белән япон телендә язылган татар теле дәреслеген төзиләр. Курс програмы аның нигезендә алып барыла. Моннан тыш 2017 елда нәшер ителгән Tatarstan Fanbook китабы да файдаланыла.

現在、菱山さんはタタール語ができる別の日本人である櫻間さんとともに、日本語で書かれたタタール語の教科書を執筆している。授業はその教科書に基づいて行われているほか、2017年に出版された「タタールスタンファンブック」も使われている。

 

<後略>

 

訳者:boltwatts

原文:https://www.azatliq.org/a/30875363.html

コメント

  1. はじめまして。二か月ほど前にこのサイトを見つけて、時折拝見しておりました。私は、ちょうどソビエト連邦が崩壊する前後の時期に東京外国語大学の学生でした。専攻は中国語でしたが、チュルク系言語にも少し興味があって、林徹先生のトルコ語とウイグル語の授業に、少し出たことがあります(単位を取ったかどうか、記憶はありません!)。そういうわけで、タタール語の授業が開講されたと聞き、個人的にとても懐かしく思います。
    今年夏まで、ヴォルガ川がどこを流れているかも知りませんでしたが、ある偶然のきっかけによって、私にとって急にチュヴァシが身近になりました。しかしまさか日本語で読める情報などないだろうと思っていたところにこうしたサイトを見つけて、大変うれしく思っています。このあたりは「ロシアでしょ?」くらいの認識でおりましたが、考えてみれば多民族地域だったわけですね。フィン・ウゴルの諸言語のことも、チュルク語世界きっての変わり者であるチュヴァシ語のことも、本で読んで知ってはいましたが、それは言語学の知識としてだけのことで、自分の頭の中に「地図」が形成されていませんでした。ユーラシア大陸全部の中でも日本で最も知られていない地域だと思いますので、今後も情報発信を大いに期待します。

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    1. はじめまして。コメントありがとうございます!おっしゃる通り、沿ヴォルガ地域は日本でほとんど知られていませんが、非常に興味深い地域ですので、今後も研究の合間に情報発信を続けて行こうと思います。私自身、最近はタタール語に加えてチュヴァシ語も研究しておりますが、もうすぐ東京外国語大学から「チュヴァシュの言語と文化」という本(指導教官との共著)が出版されます。お役に立つかはわかりませんが、出版された際にはブログ・ツイッターでお知らせいたします。どうぞよろしくお願いいたします。

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